1万円あったら何ができる?
あの国で、あの地域で、あなたのお財布の中にある1万円でなにができるだろう
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1万円はすごい。ちょっとしたものならなんでも買える。本、CD、映像ソフトetc.たいてい買える。1万円あったらなかなか良いものが食べられる。和食、中華、イタリアン、フレンチ?まあだいたいいけるよ。ほら、だんだんすごさがわかってきたかい?
1万円は軽い。カバンよりも、パソコンよりも、携帯よりも軽い。他のお札と比較したって、重さ当たりの価値は一番高い。えっ100ドル札?すまない、今は日本のお札の話をしてるんだ。とにかく1万円は軽い。勿論ヘリウムよりは重いけれど。極論はやめてくれ。
1万円は四角い。正方形ではないけど、横に長いけど、とにかく四角い。しかも正確。きっちりと、間違いなく長方形。千円も、5千円も四角いだろって?ああ、そうだね。もっと言うと2千円札も四角いね。それが1万円の四角さを毀損するものではないけれど
我が国の最高額紙幣にして誰もが平伏す銀行券、一万円。いちまんえん、なんと甘美な響きだろうか。貴方も口に出してみるといい。さあ、せーの、いちまんえん。ああ、心のざわめきがゆっくりと手足の指先まで伝わって行く様だ。せんえん、の時とは高揚感が違う。なんて素晴らしいんだ。一万円…一万円…そう独りごちながら往来を歩いていたら目の前の歩きスマホの若者とぶつかってしまった。彼はスマートデバイスの中の世界に夢中になり、私は一万円に夢中になる。すみませんね、なんて言ってみたものの彼はバツが悪そうにそそくさと歩き去ってしまった。そんな彼の背中をぼうっと眺めながらまた呟く。いちまんえん、と。
人生が二度あれば、と歌ったのは陽水だっただろうか。私はそんな歌を耳にするにつけ思うのだ。一万円が二枚あれば、と。するとどうだろう。日がな考えていた一万円の素晴らしさが寸分の狂いもなく正確に二倍になって私を包み込むのだ。これは数学の真理、イコール宇宙の真理だろうか。ありがとう陽水。ありがとう宇宙。ありがとう創造主。私を包む恍惚の喜びは今や二倍だ。もう幸福感でおかしくなってしまいそうだ。にまんえん、にまんえん、ああ、誰か私を殺してくれ。鳴り止まない天啓のラッパが鳴り響いている今この瞬間に。